視聴熱とは何?視聴率との違い

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今、視聴熱という言葉が注目されています。2017年2月12日に松本人志さんが出演しているワイドナショーでも取り上げられました。

SNSで評価が高い番組と視聴率が高い番組が必ずしも一致するわけではないのはみなさんも感じておられるのではないでしょうか。

こういう作品の場合、SNSウケする内容だったので視聴熱は高いけれど幅広い層には受け入れられなかったため視聴率は低いという結果になることがあります。

じゃあその視聴熱って一体何なの?という疑問が湧くと思いますので下記に書いてみます。

視聴熱とは

視聴熱は角川アスキー総合研究所がSNSや独自の集計を用いて出しています。

ざっくりいうとSNSで話題になった作品は視聴熱が高いということです。

2017年2月11日(土)の視聴熱デイリーランキングはドラマ部門では1位が奪い合い、冬で2位がカルテットでした。

金曜ドラマの視聴率ではTBSで22時から放送されている下克上受験が1話10.9%、2話10.6%、3話7.4%、4話9%です。
奪い愛、冬は1話6.6%、5.1%、5.8%です。

普通に考えると下克上受験の方が見ている人数が多いはずです。
しかし、SNSでの言及数などを勘案した視聴熱では奪い合い、冬の方が上という結果になっています。

見ている人が多いのならtwitterなどのSNSでの言及数も多いはずですよね。

しかし、作品によって視聴者層が違いますし、コアなファンが多かったりネット受けする作品かどうかでSNSで話題になるかは当然変わります。

前期は逃げるは恥だが役に立つと恋ダンスが話題になりましたね。初回の視聴率は10.2%でしたが最終回は20.8%という高視聴率でした。
逃げるは恥だが役に立つのようにSNSで盛り上がり、どんどん視聴率も上がっていくパターンは増えているように感じます。

逃げ恥はいまだに視聴熱のランキングに登場します。それだけファンが多く、魅力的な作品だということでしょう。

視聴熱ランキングと視聴率を比べてみたらわかったこと

2017年2月6日~2017年02月12日に放送されたドラマの視聴率ランキングと視聴率は下記のようになります。べっぴんさんは1週間の平均の数値です。

 視聴熱  視聴率
カルテット  1位 6位 8.5%
奪い合い、冬  2位 7位  6.5%
嘘の戦争  3位 4位  10.3%
逃げるは恥だが役に立つ  4位 すでに放送終了
A LIFE  5位 3位 13.9%
東京タラレバ娘  6位 5位 11.4%
おんな城主 直虎  7位 2位  14.5%
孤独のグルメ  8位 すでに放送終了
べっぴんさん  9位 1位 週間平均 20.3%
真田丸  10位 すでに放送終了

これを見ると視聴熱ランキングと視聴率が一致していないのがわかると思います。逃げ恥は終了してからもネット上で話題になり続けているので放送中のドラマよりもSNS上で言及されているので上位にいるのでしょう。

NHKを除いた民間ドラマではA LIFEが視聴率で1位なのですが視聴熱だとTOP3には入っていません。西内まりやさん主演の突然ですが、明日結婚しますは視聴率が7.6%でカルテットや奪い合い、冬より高いにも関わらず視聴熱ではTOP10にも入っていません。

下記はカルテットに出演している高橋一生さんと突然ですが、明日結婚しますに出ているflumpoolの山村隆太さんの注目度を比べた過去1年間のグーグルトレンドのグラフです。このグラフは検索数が伸びると上昇します。

今回のドラマ出演前からお二人とも人気で知名度も高い方ですが、注目度の伸びを比べると面白い結果になりました。

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青色が高橋さん、赤色が山村さんです。

昨年の12月11日~12月17日の部分を見るとお二人ともほぼ同じような数値だったのですが、高橋一生さんの方の伸びがすごいのがわかると思います。視聴率が高い方に出ているのが山村さんなのでもっと伸びてもおかしくないと思うのですが高橋さんの伸びのほうがすごいですね。

昨年、高橋一生さんのグラフで12月に伸びている部分は前期のドラマなどの効果だと思います。前期ドラマ終了後一旦検索数が落ち着いてきて今期ドラマで昨年末以上に伸びています。それだけカルテットが注目されているからではないでしょうか。

 

視聴熱が注目される理由と視聴率の問題点

SNSが普及される前から「視聴率ってほんとに正確なの?」ということは言われてきました。

テレビの録画機器が普及したため「視聴率の中に録画している人が入っていないから実際に見ている数はかなり違うのではないか」という意見も出てきました。
統計学上、これぐらい調べれば誤差はたいして無いという数のサンプルは取っていますがそれでも自分の感覚と違うと疑ってしまいます。

視聴率を測る機器や詳しい説明はビデオリサーチ社のHPに書いてあります。

https://www.videor.co.jp/rating/wh/rgb201610.pdf

視聴率はビデオリサーチ社が調べて発表していますが1社のみが算出している数字のために比較ができません。

2000年以降のドラマで視聴率が高かった作品といえば半沢直樹(2013年放送)と家政婦のミタ(2011年放送)です。半沢直樹は43.3%、家政婦のミタは40%というここ数年のドラマでは飛び抜けて高い数値を叩き出しました。

この2つは数値的にも高いですが世間でも話題になり、視聴率の数値とのズレは感じませんでした。半沢直樹はtwitterでも大人気でしたよね。

 

一般的なドラマだと放送前に出演者がバラエティ番組に出て番宣をたくさんしますがこの2作品はほとんどされていなかったと思います。それなのにこの高視聴率。面白い作品だから口コミで広がったということでしょう。

視聴率が高いと広告収入が上がるため、テレビ局は視聴率でキャスティングや番組内容を決めています。

1分毎に出る毎分視聴率を見て「この話題はまだ視聴率取れるから次の日も引っ張れるな」とか「このタレントが出ると数字が下がるようだ。もう出すのはやめよう」という感じです。

ワイドショーで同じ話題を何日にも渡ってやるのは視聴率が取れているからです。SNSで「またこのネタやってるのかよ」というツイートが多くても実際に視聴率が取れているのでSNSでの感覚と乖離が生まれているのです。

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